2021年8月25日(水)~9月14日(火)のスケジュールで上演された宝塚歌劇団花組の全国ツアー公演『哀しみのコルドバ/Cool Beast!!』。
ついにやってきた柚香光&星風まどかのトップコンビお披露目公演です!
新しくなった花組はどんな雰囲気なのかな?と、わくわくしながらライブ配信を観劇しました。
ライブ配信から時間が空いてしまいましたが、せっかくなので感想などを記録しておこうと思います。
『哀しみのコルドバ』が好きすぎる
前置きになってしまいますが、個人的にこの作品めちゃくちゃ好きなんです!
初めて観たのは安寿ミラさんバージョンなのですが、その後の真飛聖さん、早霧せいなさん主演バージョンもどちらも楽しく観劇させていただきました。(初演の峰さを理さんバージョンはスカステの映像で見ました)
再演が発表されると
「そうかコルドバをやるのか……観なければ」
となるくらい、作品自体が好きなんです。
「コルドバ」への謎の憧れが大人になっても消えず、スペイン旅行の際にコルドバに連泊したことも……。
(ちなみに画像はコルドバのパティオ祭りで撮影したものです)
マタドール衣装のかっこよさを認識した作品であり、スペインが好きになるきっかけとなった作品。
そんな思い入れのある作品なので、柚香光&星風まどかバージョンの『哀しみのコルドバ』も、もちろんすごく楽しみにしていました。
ご時世的に生で観劇できなかったのですが、ライブ配信で観られてよかったです。
今っぽくなった『哀しみのコルドバ』
『哀しみのコルドバ』は、柴田侑宏先生演出のいわゆるTHE宝塚!な古典作品です。
初演がそもそも1985年なので、観る人によっては「古臭い」と感じてしまうこともあるでしょう……。
しかし!
今回のコルドバ、今っぽくなってませんでしたか???
2015年の雪組バージョンと比べても、なんだか色々と新しさを感じました。
というのも、今回の演出は樫畑 亜依子先生が担当されてるんですよね。
2009年の花組公演と2015年の雪組公演は、中村 暁先生だったので「そういうことか」と納得。
特にエリオとエバが再会して思い出を語り合う時のシーンが、心の声的な音声ではなく、普通のセリフになっていたのが印象的でした。
エリオ「あの頃、僕たちはまだ20歳になっていなかったね」
エバ「えぇ、私はまだ17歳であなたは……」
という音声に合わせて、二人が目を合わせたり、苦悩した表情になったりするのが少し大袈裟で「これぞ宝塚!」なシーンなのですが、今回はセリフとしてその場で喋る演出に変更されていて、とてもナチュラル!(笑)
普通に話せば良いのでは?という野暮なツッコミも見事に回避していました。
それと、全体的に柚香光ちゃんの演技がナチュラルで抑え気味だった、というのも「今っぽいな」と感じた大きな理由です。
柴田作品&スペインが舞台のお芝居で、こんな演じ方するんだ!という新鮮な発見がありました。
宝塚的な「型」にはまってない繊細な演技が印象的で、エバに再会してから最後のシーンまで感情の動きがリアルに伝わってきました。
これに関しては好き好きかもしれませんが、個人的にはこういうのも面白いんじゃないかなと思っています。
れいまどの並び最高では?
ちょっぴり珍しい人事で、宙組トップ娘役から花組のトップ娘役にスライドした星風まどかちゃん。
花組デビューということで、光ちゃんとの並びがどんな感じなのか気になっていたのですが、とっても良い感じでしたね!
宝塚の人事については「出された料理は美味しく頂く」という精神なので、組替えに関しても普通に楽しみにしていたのですが、改めてトップコンビが変わるのも悪くないなと感じました。
まかまども良かったけど、れいまども良い。二度美味しい。
にしても、最近スペイン物が多いまどかちゃん。
『追憶のバルセロナ』とも『エルハポン』とも違うキャラクターで、新たな一面でしたね。
まどかちゃんのエバは、本人の持ち味もあると思いますが、無理に大人っぽくなくて少女のまま大人になったような可愛らしさのあるエバだなと思いました。
だからこそ、エリオと再会した時も戸惑い以上に恋する気持ちが溢れちゃうし、婚約者と結婚するって言ってるのにコルドバまで会いに行っちゃう!
感情移入できるかどうかは置いておいて、スペイン人女性の天真爛漫な力強さのようなものを感じました。
そして、そして、エリオとエバの目と目の演技がとっても良い。
優しくまどかちゃんの涙を拭う光ちゃんの優しい顔がたまらないですね~。
今後ますます、れいまどコンビが楽しみになりました。
永久輝せあのロメロやばくない?
エバのパトロン、リカルド・ロメロ役を今回演じたのは永久輝せあさん。
(今回はパトロンじゃなくて恋人かな?)
ひとこちゃんは、前回の雪組版ではフェリーペだったんですよね。
なんかいつまでも若手のイメージが強いひとこちゃんですが、もう研11かぁ~。
そりゃ、お髭も似合うはずです。
いや~ロメロ役、めっちゃ良かったです!
観終わった後は、「ひとこちゃんやばい……」しか言えない完全に語彙力を失ったオタクのソレだったのですが
いや、まじでひとこちゃんやばい!
今回は、新しいシーンとしてロメロのプロポーズが入っていましたね。
巷では蛇足だとか、プロポーズシーンがあって分かりやすくなったとか賛否両論のようですが。
個人的には永久輝せあさんのプロポーズシーン、めっちゃグッと来たので樫畑先生ありがとうございます、という気持ち。
「ロメロ夫人になる気はないか?」ってセリフでyesと言わないエバの気持ちが正直わからん。
今までは完全にエリオ派だったのに、今回はロメロでええやん!ロメロにしとき!ってなってしまいました。
そしてプロポーズされたのに「頭が痛いの…」ってはぐらかすエバがまた辛辣でね……。
ロメロが可哀想に見えちゃうんですけど、プライドだけでなく「恋人としてエバに執着してる」という人間らしさが感じられて大変よかったです。
にしても、褐色に三白眼と白い歯がめちゃくちゃ効いててヒュ~って感じでした。
その他のキャストの方々
『哀しみのコルドバ』の気になる役と言えば、やっぱりビセント・ロペスは外せないですよね。
過去の公演では、日向薫さん、愛華みれさん、愛音羽麗さん、彩風咲奈さんが演じています。
今回演じたのは、聖乃あすかちゃん。
いや~顔が良い。そして若さ溢れる葛藤が良い。
春妃うららちゃん演じるメリッサとの並びの麗しさよ……。
この配役は、本当に理想的だったように思います。
そして聖乃あすかちゃんの今回のメイク、アイシャドウに水色が入っていたんですよね!
正統派の美形さんはやっぱり水色のアイシャドがよく似合います。
古の宝塚っぽくて素敵でした。
そしてアンフェリータ役の音くり寿ちゃん。
ひまわりの歌は予想通り素晴らしかったです。
配信映像でも薬指の指輪がキラキラ光っていて、切なさが増し増しでしたね。
個性的な役も好演してきたくり寿ちゃんだけど、まだまだ正統派ヒロインっぽい役も似合うんだなぁ。
他にも誠実そうなフェリーペ役の優波 慧くんや、人格者すぎるアントン・ナバロ役の和海 しょうさんも良い味出してましたね。
そして高翔 みず希さん&鞠花 ゆめさん演じるお母さんたちの言い争いは圧巻。
妖しい占い師の役が似合いすぎる専科の美穂圭子さんも、さすがの存在感でした。
新生花組が楽しみ
今回の公演を見て今後がますます楽しみになった花組。
次回の大劇場公演が待ちきれないですね。
個人的には花組の生徒さん、特に下級生は顔と名前が一致しないことが多くて反省…。
勉強しなきゃなぁと改めて思ったので、今後しっかりチェックしていこうと思います。
『Cool Beast!!』は、一瞬すぎて記憶を失ったので、また映像になったら感想を書こうかなと思います。
・‥…━━━━━━☆
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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