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観劇レポ

花組公演『元禄バロックロック』感想&あらすじ♪れいまどにトキメキが止まらない!

2022年2月6日に大千秋楽を迎えた花組公演『元禄バロックロック/The Fascination(ザ ファシネイション)!』

こちらの作品は宝塚大劇場で観劇したのですが、その時の感想をまとめていなかったので、この機会に残しておこうと思います。

(千秋楽は配信で観ました^^)

柚香光&星風まどかの大劇場トップコンビお披露目公演、これからの花組が楽しみになるような素敵な舞台になっていましたよ!

特別バージョンの開演アナウンス

まずは配信で観た千秋楽の記憶から……。

コロナの影響で東京宝塚劇場での公演が1月8日から1月29日まで中止になっていた花組。

無事に再開し、千秋楽が迎えられて本当によかったです。

再開した時の開演アナウンスは、

皆様ご心配をおかけしました。 花組、帰って参りました!

というものだったと聞いていたのですが、

千秋楽はスペシャルバージョン。

皆様、本日は花組千秋楽の舞台をご観劇くださりありがとうございます。花組の柚香光です。花組生のありったけの愛を込めてお届けいたします!

サプライズ&粋な挨拶に感動してしまいました。

ちなみに他にも、

花組の柚香光です。皆様にお会い出来る日を 心待ちにしておりました!というバージョンの開演アナウンスもあったそうですね。

ハッピーエンドなタイムリープ物

※以下ネタバレあります

『元禄バロックロック』は、谷 貴矢先生の大劇場デビュー作です。

華やかな色使いの舞台と独特の世界観が印象的な先生だなぁと思っているのですが、今回もタニタカヤワールド全開の舞台でしたね。

ポスターの段階から好評でしたが、実際の舞台装置もお衣装もとても素敵でした。
相変わらず素晴らしい國包洋子先生(装置)、加藤真美先生(衣装)。

谷 貴矢先生のオリジナル作品

  1. 花組『アイラブアインシュタイン』(2016年)
  2. 雪組『義経妖狐夢幻桜』(2018年)
  3. 月組『出島小宇宙戦争』(2020年)

過去作からも感じられますが、ラノベ(?)っぽい作風が谷 貴矢先生の特徴。

この辺りはどうしても好みが分かれるところではありますが、個人的には色々な先生がいる方が宝塚が盛り上がるし良いんじゃないかなぁと思っています。

特に今作はとにかく明るいタッチの作品なので、どんな人でも気軽に楽しめるのが良かったと思います。

大変なことが続くこの状況だからこそ明るくハッピーエンド、みんなが愛を持てる物語にしたいという想いで今回の題材を選んだ(ざっくり)とプログラムにも書かれていましたね。

サラッとあらすじ

舞台はバロック文化が栄えるエド。

時を巻き戻せる時計を開発した元赤穂藩藩士のクロノスケ(柚香光)は、賭場の女主人・キラ(星風まどか)と出会い惹かれていく。

そんなある日、クロノスケはかつての赤穂藩家老クラノスケ(永久輝せあ)と再開する。クラノスケから、コウズケノスケ(水美舞斗)との遺恨により切腹した主君・タクミノカミ(聖乃あすか)の仇を討つために協力してほしい頼まれるのだった。

悩むクロノスケに、コウズケノスケにはキラという娘がいるという秘密を明かすクラノスケ。

キラは何者なのか、目的は何なのかが気になるクロノスケに、「私はあなたの味方よ」と微笑むキラ。

夏の夜、大輪の花火の下で、キラは時計の謎と共に今まで起こった全てのことを打ち明ける。

一方、ツナヨシ(音くり寿)の命を受けて時を戻す時計を作るために奔走するコウズケノスケ。

しかし本当のコウズケノスケの狙いは別のところにあった…。

あらすじや公式の解説を見てもわかる通り、『忠臣蔵』が下敷きになっています。

もちろん、江戸ではなくエドですし、大石内蔵助ではなくクラノスケ。

そして、

討ち入りして死んでしまうクロノスケのために、何度もタイムリープしてハッピーエンドを模索するキラ

というのがメインのストーリーになっています。

「あぁ…まどマギだ……(感嘆)」

と思いました、私は。

たしか初日の頃にSNSでもそのような話題で盛り上がっていた気がするので、そう感じた人は多いのではないでしょうか。

(※よくあるタイムリープネタなので、似てる!という話ではありません…)

そんなことよりも、星風まどかは鹿目まどかではなく、ほむほむなんだ!!

解釈一致!タニタカヤ天才!ということが言いたいのです。

(れいちゃんがタイムリープする側じゃなくて、まどかちゃんがタイムリープするのが良い!っていう話)

そして、やっぱりどんな時代でもどんな設定でも、「好きな人のために孤独を抱えながらタイムリープを繰り返すヒロイン」には、とんでもない萌えが詰まっているんだなぁと改めて思いました。

(タニタカヤは私は全部知っちゃってるんだよ系ヒロインが性癖なんだろうな)(わかる)

れいちゃんのお芝居も相まって、萌えの過剰摂取ですよ!

ムラで観た時も、「れいまど良い!素敵!」と思ってはいたのですが、大千秋楽に至ってはいちゃつきが加速していて「一体何を見せられているんだ!?」と思わず赤面してしまいました。

ラストの花道でのまどかちゃんの笑顔が眩しすぎて忘れられません。

ありがとう!れいまど!

キャスト感想

ここからはキャストについて書いていこうと思います。

クロノスケ:柚香光

れいちゃん演じる主人公クロノスケは、時計職人という設定。時を巻き戻せる時計を開発したことで、賭場で大儲け!

お金儲けが上手くいった結果、衣装がいい感じに豪華でかっこよく、髪型も似合っていて100億点満点のビジュアルでした。

周りに振り回される系の主人公がはちゃめちゃに似合う柚香光。その存在が素晴らしい。

時代劇だけど今っぽい不思議な世界観のお芝居に、れいちゃんが持つ現代的な魅力が重なって、違和感なく物語に入り込めました。

ムラで観た時はナチュラル系芝居が故に、内に籠る感じの演技が少し気になる……とは思ったのですが、千秋楽の配信では全く気にならなくなっていました^^

そして、見どころになっているマイティー(水美)との殺陣のシーンは圧巻で、迫力満点!!

このスピード感で殺陣ができるのは、二人の運動能力の高さと長年培われた信頼によるものでしょうね。素晴らしかったです。

キラ:星風まどか

作品紹介のところに「爛れた愛を紡ぐ」と書かれていたので、どんな色っぽい役をやるんだろう!?と思っていたキラ役のまどかちゃん。

想像とは少し違う感じでしたが、とっても可愛くて一途なキラちゃんが似合っていました。

初めてクラノスケと会った時の若々しいキラと、賭場でクロノスケに「お兄さん…」て呼びかけるキラの落差よ……!!

最初の賭場のシーンのキラは、何度もタイムリープを繰り返して少し疲れているというか諦めてるというか……、そんな感情が滲み出ていて、全体の時間軸的に見てもとても腑に落ちる演技になっていました。

「あなたは私のことだけ見てたらいいの」っていうセリフの色っぽさよ!!

可愛いまどかちゃんも好きだけど、少し大人っぽいまどかちゃんが好きだ!!

そして衣装も髪型も全部可愛い。

キラの髪型が変わるたびに実はタイムリープしているのではないか?という考察をいくつかツイッターで見かけたのですが、そういう風に考えるとまた見方が変わって楽しいかもしれませんね。

コウズケノスケ:水美舞斗

コウズケノスケ役を演じたマイティーは、色気が溢れまくってました!

とにかく色気!色気!色気!のイケオジ

星空美咲ちゃん演じるくノ一・ツバキの膝枕でせり上がってくる衝撃たるや……!!

通常の忠臣蔵だと悪役になってしまう吉良上野介ですが、今回は、ややマイルドな印象。

悪役というよりは、信念と野心を持って少し無謀にも見えるけど前に突き進んでいく、そんな人物像でした。

完全に嫌な奴!悪役!ってなると、最後に持っていくのがさらに難しくなってしまうと思うので、この位のバランスがベストなのかもしれませんね。

個人的にケイショウイン様とのロマンスは、どうしてもツバキ側に感情移入してしまうので、すごく切なくなってしまいました(笑)

クラノスケ:永久輝せあ

ひとこちゃんが演じるのは、亡き主君のために復讐を企てるクラノスケ。

みなさんもうご存知でしょうが、永久輝せあ×復讐=ジャスティスです。

特に、討ち入り前の銀橋での三白眼は素晴らしかった……!!

観ている私は嬉しさでゾクゾクしました。
(どんどん感想が気持ち悪くなっていく……)

あまりに真剣に討ち入りするので、ラストはそれでいいんかい??っていう気持ちになってしまうのですが……。まぁいいか。

華雅りりかちゃん演じる妻リクとの少しコミカルなお芝居も楽しかったですね!

「リクには三途の川で分かってもらえればそれでいい」

というセリフを言う時のクラノスケの表情がまた良いんですよねぇ……。
(雪組のDNAを感じるというか、なんだかとても印象的でした)

ツナヨシ:音くり寿

ずばりこのお芝居のMVPはツナヨシを演じたくりすちゃんでしょう。間違いない。

争いごとを許さないツナヨシ様は、赤穂浪士たちとコウズケノスケを最終的に「罰として仲良くするように!」の一言で無理くり和解させるのですが、正直初めて観た時は困惑しました(笑)

「すごいまとめ方したな、タニタカヤ……」と思った方は多いでしょう。

こんな雑なまとめ方をきちんと締められたのは、くりすちゃんの存在感と演技力の賜物。

くりすちゃんがいなかったらこのお芝居は成立しないのでは?とすら思いました。

登場シーンのお歌の透明感はさすが。

くりすちゃんが出てくると、どこを切り取っても「くりすちゃんすごい……」という感想で埋め尽くされてしまいます。

少年将軍のビジュアルがとっても似合っていて可愛らしかったし、愛犬ぺスのぬいぐるみがシュールでめちゃくちゃ好みでした。

ちなみに僕の相棒のaiboはaiboではなく、モカちゃんだそうです(笑)

 

そしてツナヨシ様と共に印象的だったのが、今作で退団した優波慧くんが演じていた幕府の重臣ヨシヤス。

ツナヨシ様への忠誠心や人としての温かみが感じられる良いお芝居でしたし、最後の最後にすごく良い役を貰ったのね……よかった……という気持ちになりました。

千秋楽で、ぺスを床に勢いよく投げ捨ててたのは面白かった^^

キラッキラの花組!

全体的にムラで観た時に比べて、千秋楽のお芝居はぐっとメリハリがあって良くなっていたので驚きました。

とにかくお芝居だけでも、今の花組のキラッキラ感がすごくて眩しかったです(嬉)

観終わった後は、前向きな気持ちにしてくれる素敵な舞台。

このお芝居で、10代や20代前半の若いファンが増えたらいいな!

↓ショーの感想はこちら

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